資格インタビュー ~シカトーク-Vol.2 LPICレベル1~

資格取得に向けた自己研鑽は、業務に役立つスキルを高める有効な手段であり、キャリア形成においても強力な支えとなります。
しかし「どうやって勉強を進めたらいいのか?」「実際に合格した人はどんな工夫をしているのか?」といった疑問や不安は尽きません。
そこで資格取得者の皆様に貴重なお時間をいただき、かくかくシカじかお話を伺い、合格の秘訣や苦労・努力したお話をお届けしていく資格取得者インタビュー、その名も「シカトーク」。
第2弾は、K・KさんにLPICレベル1の資格取得についてインタビューしました!
目次
今回の合格者プロフィール
K.Kさん
IT業界歴:2年目(文系)
業務内容:金融システムのオープン基盤保守
思い出の給食:アサリの佃煮(唯一残した給食)
※インタビュー当時
インタビュー本編
YO-Koo
本日はお忙しいところありがとうございます。今回のインタビューは、資格取得者の取り組みを社内外に発信する企画の第2回ということで、K.Kさんにお話を伺います。インタビュアーのYO-Kooです。よろしくお願いします!
K.Kさん
よろしくお願いいたします。
LPICレベル1とは?
101と102の2つのテスト
YO-Koo
まず、LPICレベル1ってどんな資格なんでしょうか?
K.Kさん
LinuxというOSに関する国際資格で、レベルは1から3まであります。レベル1は基礎、レベル2は発展、レベル3は応用という位置づけですね。Linuxの知識を体系的に学べる資格です。
YO-Koo
レベル1の中にも試験が分かれているんですよね?
K.Kさん
はい、レベル1は「101」と「102」という2つの試験に分かれています。どちらも合格しないとレベル1認定はされません。
YO-Koo
それぞれどんな内容なんですか?
K.Kさん
101は基本的なLinux操作が中心で、コマンド、ファイル管理、パッケージ管理などが出題されます。一方、102はネットワーク設定やシェルスクリプト、より応用的な設定や管理が問われます。
YO-Koo
なるほど、範囲がしっかり分かれているんですね。
K.Kさん
そうです。試験の難易度自体は大きく変わりませんが、分野が違うので、苦手分野によって難しさの感じ方は変わります。
受験の経緯
社内研修での学び定着と苦戦ポイント
YO-Koo
今回この資格を取ろうと思ったきっかけは?
K.Kさん
大学は文系でIT経験ゼロだったんですが、社内のインフラ研修をきっかけに挑戦しました。最初は本当に大変でしたね。
YO-Koo
未経験ながら約1.5ヶ月で資格取得されたんですね。研修は役立ちましたか?
K.Kさん
はい、役立ちました。研修では実務で必要な知識を優先して取り上げていて、その一部が資格範囲と重なっていました。なので、資格勉強の土台になったと思います。
YO-Koo
研修で身に着けた知識を資格という形で残されたんですね。実務と試験の内容って違いますか?
K.Kさん
はい、資格の方が幅広いです。実務で使う頻度が低い知識も問われるので、そこが難しかったです。特に101のパッケージ管理は苦戦しました。コマンドが多くて似たようなものが多いし、実際に触れたことがないのでイメージが湧かず、暗記で乗り切るしかありませんでした。
YO-Koo
なるほど、イメージがつかない分野は大変そうですね。
K.Kさん
そうですね。研修範囲外の部分がそのまま苦手分野なりやすいので、そこを意識して重点的に勉強しました。
K.Kさんの自信度グラフ

YO-Kooコメント
101と102、それぞれの勉強期間と合格への自信度をグラフにしていただきました。101では少し苦戦された様子でしたが、102では自信を失うことなく、順調に学習を進められたそうです。なぜそんな違いが生まれたのか、とても気になりますね。
LPIC101の受験勉強について
Ping-tの有効活用
YO-Koo
101の勉強はどんな感じでしたか?
K.Kさん
試験前の2週間は業務時間の中で5時間以上、業務外では平日1時間、休日は2時間くらい勉強しました。教材は「Linux教科書 LPICレベル1」と、有料の問題演習サイト「Ping-t」を使いました。
YO-Koo
Ping-tってどのようなサイトですか?
K.Kさん
分野ごとに問題があって、記述式でコマンドを打つ練習ができるんです。実際の試験にも記述式があるので実戦形式の練習としても役立ちました。
YO-Koo
記述式の勉強ができるサイトはなかなか有用ですよね。勉強方法で工夫したことはありますか?
K.Kさん
インプットとアウトプットの比率は4:6。苦手分野を明確にして、Ping-tで問題を解きまくりました。
LPIC101を終えて変えたこと
勉強法の改善とモチベーション維持
YO-Koo
記載いただいた合格自信度のグラフを見ると前半の101に比べ、後半の102では合格に向けてスムーズに学習が進んでいるように見えます。何か反省を踏まえ改善されたことがありましたか?
K.Kさん
選択式問題ばかり解いてしまったのが反省点でした。102では記述式を優先しました。記述式を完璧にすれば選択式も自然に解けます。
YO-Koo
すごいですね!2つの試験に分かれているため、資格勉強も長丁場になったと思うのですがモチベーション維持の工夫は?
K.Kさん
まず「ゼロにしない」こと。やる気がない日でも10分だけ参考書を読むなど、習慣を途切れさせないようにしました。
YO-Koo
なるほど、少しでも続けるんですね。
K.Kさん
そうです。それから、趣味のライブは絶対に削らず、楽しみを残してメリハリをつけました。
YO-Koo
いいですね、楽しみをなくさないのは大事ですね。
K.Kさん
勉強を頑張った日や試験合格した日はハーゲンダッツを食べるなど、小さな報酬を自分にあげることもお勧めです。

LPIC102の受験勉強と試験本番
アウトプットと記述問題を重視
YO-Koo
102の勉強はどうでした?
K.Kさん
業務時間外のみで約3週間。インプットとアウトプットの比率を2:8にして、Ping-tの記述式を徹底的にやりました。
YO-Koo
なるほど勉強方法を変更したんですね、試験本番の感触は?
K.Kさん
101は「難しい」と感じていて、自己採点するまで合格しているかわかりませんでした。しかし102では、試験時間にも余裕があり試験終了後確実に合格している自信がありました。
YO-Kooコメント
K.Kさんの勉強法における工夫や改善が、合格自信度グラフの後半にしっかりと表れていたんですね!本質的な理解は応用力につながるため、改めてその重要性に気づかされます。
受験後の振り返りと今後の目標
実務に現れた効果と将来のビジョン
YO-Koo
資格を取って自身の中で変わったことはありますか?
K.Kさん
現場で読むドキュメントがとても理解しやすくなりました。
YO-Koo
具体的にはどんな場面で感じましたか?
K.Kさん
以前はわからない部分や曖昧なところがあると手が止まっていたんですが、今は「これは資格で学んだ内容だ」と結びつけられるので、調べるときの手がかりになります。
YO-Koo
なるほど、資格の知識が調べるときの軸になっているんですね。
K.Kさん
さらに、資格で学んだ知識を応用して、現場で柔軟に対応できるようになったのも大きな変化です。現場のOSはLinuxとは種類が違いますが、共通する概念があるので、資格で学んだことをベースに考えられるのが強みになっています。
YO-Koo
とても素敵です!今後の目標はありますか?
K.Kさん
基本情報技術者試験、LPICレベル2、応用情報技術者試験を目指します。将来的にはPLやPMになりたいです。
YO-Koo
陰ながら応援させていただきます!最後に、これから挑戦する人へのアドバイスは?
K.Kさん
問題を覚えるだけじゃなく、理解を深めるために記述式問題を解くことをおすすめします。あと、「やってみたい」と思ったら一歩目を軽くして、とりあえずやってみることが大事です。
YO-Koo
本日はありがとうございました!
K.Kさん
ありがとうございました。
編集後記
継続と自己管理の力
K.Kさんは、社内研修とその期間の学習時間を有効的に活用し、資格取得に向けて努力されていました。
今回のお話では、勉強期間中や合格後にメリハリをしっかりつけることで、自己管理を上手にされていた点がとても印象的でした。
自己管理の力は、、資格取得だけでなく、実務においても成果を生み出す重要な要素だと考えられます。
本質的な知識と技術を着実に身につけているK.Kさんの、今後のさらなる活躍に期待しています!
