Power Platformとは?
初めまして。ソリューショングループのkazumaです。
当社ではMicrosoft製品を利用した新たなソリューションを推進しています。
そこで自分からはMicrosoft社が提供しているクラウドサービス製品について紹介させていただきます。
ここから今回の記事の本題です。
皆様Power Platformはご存じでしょうか?
本記事ではPower Platformがどんなものか、どんなことができるのかといった部分を複数の記事に分けてお話しします。
第一回目はそもそもPower Platformとは何か、基本的な部分から入っていこうと思います。
目次
概要
Power Platformは、Microsoft社が提供している、業務プロセスの自動化やデータ分析、アプリケーション開発を支援する統合プラットフォームです。
主なツールは以下の5つです。
Power Automate
パソコン上の作業を自動化ができるツールで、繰り返し行う単純作業などを自動化することで業務の簡略化を図ることができます。
具体的には定型業務や手順の決まった作業をフローにすることで自動化を実現できます。
Microsoft製品(例えばTeamsやOutlookなど)との連携はもちろんのこと、外部のサービスとの連携も可能となっている為、様々なシチュエーションの自動化が可能です。
Power Apps
業務アプリを作成することができるツールとなっています。
データソースとしては、ExcelやSharePointなどのMicrosoftのシステムを使用することが可能です。
ドラッグ&ドロップ操作で画面レイアウトを作ることができ、ノーコードあるいはローコードで入力フォーム画面やデータ一覧画面などを作成できます。
また作成したアプリはスマートフォンやタブレットでも使用できるため、場所を選ばず使用することができます。
Power BI
各種データの集計・可視化・分析を行うツールです。
社内外の様々なデータを統合し、グラフ等に落とし込むことでデータを可視化できます。
またデータソースについてはExcelやCSVなどのファイルからも収集可能です。
売上分析や在庫管理、マーケティング分析などさまざまなシーンで活用できます。
Copilot Studio
チャットボットを構築するツールで、ノーコードあるいはローコードでチャットボットを作成できるツールです。
項目や回答などを定義するだけでチャットボットが作成でき、問い合わせ対応の自動化を実現します。
また、自社のデータを取り込むことで専用のチャットボットを作成したり、アプリとして公開することも可能です。
Power Page
Webサイト、特に外部向けのWebサイトを作成するツールとなっています。
基本的にはPower Appsと同様のデータソースを使用することが可能です。
ドラッグ&ドロップ操作でデザイン編集可能であり、オリジナリティのあるWebサイトをノーコードあるいはローコードで作成できます。
これらのツールは単一で使用するだけでなく、複数ツールを連携することによってより幅広い用途で使用できるようになっています。
具体的な例としては以下のようなものが挙げられます。
・Power Automateで作成したフローをボタン一つで実行できるようにPower Appsで画面を作成する

・Power Appsで作成したフォームから入力されたデータをPower BIで集計・分析する

使用するメリット
Power Platformを使用するにあたって以下のようなメリットがあります。
ローコード・ノーコードによる低コストな開発と運用
Power Platformはアプリ作成やデータの収集・解析、データ連携などをローコードで実現できるものとなっています。
ノーコードまたはローコードで開発が可能な為、従来の開発と比較してコストを抑えられます。
加えてプログラミング知識がない場合でもある程度開発や運用ができる点も挙げられます。
また、それぞれテンプレートが用意されており、設定を変更するだけで利用可能な場合もあります。
他のMicrosoft製品との親和性が高い
先述の通りPower Platform間の相互の連携を容易に行うことができます。
それに加えて同じMoicrosoft社の他製品との連携を容易に行えます。
例えばデータとしてExcelファイルやSharepointのリストを利用したり、Azureの各機能を呼び出したりすることが可能です。
セキュリティ対策がしっかりしている
Microsoft社提供のサービスの為、データの安全性やセキュリティが非常に高くなっています。
また、ユーザー単位でアクセス権限を付与することもできるので情報漏洩等のリスクも抑えることができます。
使用するデメリット
逆にPower Platformには以下のようなデメリットもあります。
ローコード・ノーコードの為複雑なことがしづらい
ノーコードまたはローコードで開発ができる一方で、その開発手法から複雑な開発や細かな調整を行うことが難しくなっています。
また、ノーコードまたはローコードの標準機能で実装できることは限られており、実装が不可能な要件がある場合もあります。
複数人での同時編集が行えない
Power Platformでは誰かが編集している間、それ以外の人は閲覧モードで開くことになり、複数人が並行して編集作業を行うことは不可能です。
Gitのようにブランチを切ってマージするといったことも不可能な為、多人数が同時に開発を行うことを想定した仕組みになっていません。
外部や一般向けの公開はできない
作成したアプリやフローなどは内部組織のアカウント保持者のみが利用できるため、基本的には外部や一般向けに提供することはできません。
外部のユーザーをゲストアカウントとして登録することで利用可能にすることもできますが、セキュリティの観点から推奨はされていません。
しかしこの仕様はデメリットではありますが、セキュリティ対策がしっかりしているというメリットとも考えられます。
もし公開ができてしまうと、Power Platformは開発経験がなくても作成できるため、外部に公開する際のセキュリティリスクを十分考慮せずに公開してしまい、セキュリティ事故が発生してしまうかもしれません。
公開自体を不可とすることで、こういったセキュリティリスクを抑止することができています。
おわりに
今回はPower Platformとはどんなものかという観点で概要を説明させていただきました。
次回以降はこの中でも特に汎用性の高いPowe Automate、Power Appsについてより詳細に書いていきたいと思います。